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Automotive SPICE 4.0における非機能要件の考え方

Automotive SPICE 4.0 に関するコラムの第2弾は、非機能要件とは? という話題でお届けいたします。

 

非機能要件については、そもそも非機能って何? どうのうに定義すれば良いの? と悩んできた方も多いと思います。私たちも、お客様から幾度となくご相談を受けてきました。 Automotive SPICE Guidelines 2nd edition に記載されている説明を要約すると、Automotive SPICE4.0では、次のように解釈することがよさそうです。

 

 

ISO/IEC/IEEE 29148や他の世界標準を見ると、Quality(Non-Functional)Requirementsという記載になっていますので、非機能要件という言葉は将来的には使わなくなるかもしれません。Automotive SPICE Guideline 2nd editionでには、次のような説明もありますので参考にしてください。

 

「機能要件」、「非機能要件」という用語を明確に定義した標準は存在していないが、Automotive SPICEでは、以下の理由から2つの用語をあえて使用する:

    • 開発担当者に、非機能という特性の重要性を知らしめるため
    • アセッサーに、定義された要件に非機能に関する特性が定義されていない場合は、評価を落とすこと促すため

 

「機能要件」、「非機能要件」を要件種別として定義することは、適切ではない:

    • BP2(SYS.2/SWE.1):システム/ソフトウェア要件の構造化というプラクティスがあるが
      • 要件の構造化は、機能や製品のバリアントなどでグルーピングするものである
      • 機能要件の一部には、非機能要件の組み込まれて文書化されているのが一般的である
      • このような特徴から、もし機能要件と非機能要件を要件種別として採用すると、同じ要件で複数の種別が存在してしまうことになってしまう。

 

今回のコラムはいかがでしたでしょうか?

悩ましいトピックですが、皆様の疑問が少しでも解ければ嬉しいです。品質要件の定義方法も難しいトピックですので、次の機会にご紹介いたします。

今後も数回にわたってAutomotive SPICE 4.0に関するコラムをお届けいたしますので、ご期待ください。

 

日吉 昭彦